誰でもすぐに転落してしまう残念な“非モテ”にならないためには?

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 多くの人にとって自分が“非モテ”系の側に分類されるのは恐るべき事態ではないだろうか。そういった表面的な人間関係は気にしないという超越的態度もじゅうぶんあり得るが、“非モテ”の人の中には本人も気づいていない“非モテ”ならではの要素がある。それに気づいて取り除くことができれば、社会生活で得することが自然に増えるのかもしれないのだが……。

■“非モテ系”になってしまう10の要素

 モテないよりはモテたほうが、いろんな局面で得をすることが多いのではないだろうか。身だしなみを整え、場合によっては美容室やエステに行ったり、あるいは高価なファッションアイテムに身を包むのも、それが最終的に“元が取れる”行為であるからだと功利的に考えている人も決して少なくない。

 ともあれ、モテることを考えるよりもまずは“非モテ”となっている要素に気づき、改善することのほうが確実だろう。そこでオンラインでの出会いにおいて“非モテ”とみなされやすい10のケースがあるという。

1.頑固で強情な発言
 頑固で強情な発言をするユーザーに人は近づかない傾向があるのというのは、ある意味では当然のことだろう。発言の内容というよりも、発言の仕方でいろいろ工夫はできそうだ。

2.無職の人
 休職中や求職中ではなく、無職であることにプライドを持って堂々としている人物は、人生観の問題は別にして敬遠されがちである。

3.頻繁な接触を求める
 オンライン上で頻繁なやり取りを求めて来る人物には煩わしさを感じて人は離れていくということだ。

4.ネガティブ系
 自虐的な話題や自己否定をよく行なう人物もまたつき合い難さを感じさせて“非モテ”に繋がる。

5.ユーモアがない
 こちらが放ったユーモアに反応しなかったり、まったくユーモアらしき発言をしなかったりする人物からは徐々に人が離れていくようだ。

6.無趣味な人
 無趣味な人、仕事オンリーの人も会話が膨らみ難く“非モテ”にきわめて近い場所にいると言えるだろう。

7.虚言癖
 嘘を言っていることが分かれば、当然のことながらその人物から人は離れていくだろう。後々何らかのトラブルに発展する可能性も高いことから、近づきたくないタイプと見なされる。

8.口を開けたままくちゃくちゃ食べる人
 口を開けたままくちゃくちゃ食べる人であることが分かるとコミュニケーション以前に生理的に拒絶する人も少なくない。

9.礼を欠く
 オンラインの出会いとはいえ最低限度の礼儀は求められる。“非モテ”系の中には胸襟を開いたフランクで気さくなコミュニケーションと勘違いして礼を欠く人物が少なくない。いわゆる“がさつ”な人物のことだ。

10. ゴシップ好き
 話の潤滑油にもなるゴシップの話題だが、あまりにも人の噂話などが多い場合は当人に知られたくない秘密があるという印象を受けやすい。やはり信頼に足らない人物として人は離れていくだろう。

 もちろん、大まかな傾向としての指摘にはなるが、人の振り見て我が身を直す意味でもこうした機会に確認しておきたい。

■人物評価とは「あら探し」?

 生まれ持ったスペックが絶大な一握りの人々ならいざ知らず、普通の人が“モテ”になるにはそれなりの努力と投資が必要だろう。その反面、“非モテ”への“転落”はいとも簡単に、一瞬にして成し遂げられてしまうことがサイエンスからも指摘されている。人物評価において、人はその人物の美点よりも欠点にいちはやく気づいて注目しているというのである。

 2015年に米・フロリダ大学から発表された論文では、これまでに公開された6つの研究を総合的に検証・分析して、相手が将来のパートナーになることを前提とした交際において、どんな要素によって破局がもたらされるのかについての理解を深めている。研究によれば、パートナー選びに際しては、相手に長所が多くあったにせよ、ひとつ以上の致命的な欠点によって交際が破局に導かれることを示唆するものになっている。つまり将来のパートナー候補と結ばれるには、極論すれば美点や長所はあまり関係なく、許し難い欠点を持っていないことが重要であるということだ。

 交際を破局へ導く原因となる“致命的”な要素は以下の7つである。

1.魅力のなさ
2.不健康なライフスタイル
3.望ましくないキャラクター特性
4.異なる宗教的信仰
5.狭く限定された社会的影響力
6.異なるセックス観
7.パートナー関係における異なるゴール

 交際期間中に相手に上記の要素があるとわかった場合、ほかにどんな長所を持っていたとしても関係が御破算になることがあり得るということだ。特に女性はこの要素により強く影響を受けて交際を解消しているという。そしてこの要素は友人関係ではあまり問題視されず、やはりパートナー候補である場合により強い影響力を持つ。結ばれれば日々の生活を共にするパートナーだからこそ、長所は二の次でなによりもまずは致命的な欠点がないことが最優先の条件になっているのだ。

 なぜ長所よりも欠点を重視するのかは、子孫を継承するに当たってこうしたネガティブな要素を後世に残したくないという本能的な生存戦略にもとづく側面と、一般的な心性として助けられることを期待するよりも、まず自分が傷つけられないことのほうを優先したいという気持ちが指摘されている。

 このように“モテ”要素よりも“非モテ”要素のほうに厳しいチェックの視線が注がれていることが明らかになり、皮肉な意味で“非モテ”になるのはいとも簡単だと言えそうだ。これもまた自戒を込めて理解すべきトピックかもしれない。

■“パートナー候補”の発見は一目瞭然!?

 パートナー選びにはかくも厳しい“審査”が行なわれているわけだが、そもそも候補に入ることもまたきわめてハードルが高い“選抜テスト”であることが最新の研究によって指摘されている。

 デンマーク・オーフス大学の博士課程学生、アレクサンダー・ボア氏が2017年7月に「Evolution and Human Behavior」で発表した研究によれば、パートナー候補を選ぶ行為は頭でいろいろと考えて行なっているというよりも、ほぼ第一印象で正確な判断を下して“候補入り”にしていることを指摘している。そして自分がついていきたいリーダーを見定める場合にも、この持って生まれた能力が働いているということだ。

 パートナー選びというのはもちろんのことだが、お互いの意思とこれからはじまる共同生活を支えあう相互扶助が求められるため、どうしたって慎重にならざるを得ない。人生を左右する決断であるだけに、本来我々が持っている“人を見る目”の本能が呼び覚まされてくるということだ。

 研究では4つの実験が行なわれ、短期記憶を混乱させる手続きを経てから人物を評価してもらうことで、有望で有能なパートナー候補を見分ける力が本来我々に備わっていることが濃厚であることを示す結果となった。そしてこの能力は、有能なリーダーを見分ける際にも働くということだ。

 これまでの研究でも、リーダーを本能的に評価する能力が我々に備わっていることは指摘されていたのだが、それがパートナー選びにおいても適用されていることを示唆する初めての研究となった。恋愛対象や結婚相手を選ぶ時に我々は持てる能力をフルに発揮して“審査”しているのである。一次選考を通過して“候補”になってからもさらにセレクションは続くということで、いかに“モテ”系になるのが難しいのかが痛感できる話題だ。

参考:「Huffington Post」、「SAGE Journals」、「Science Direct」ほか

文=仲田しんじ

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