いろんな理由で気づけばちょっとしたお金が手もとに残っていることに気づいた時、消費意欲が湧いてくるのは自然なことだ。しかしながら、購入すると高い確率で後悔する買い物があるという。
■買って後悔する20のモノ
大金を手中に収めた時にはかねてからの夢の実現のための大胆な消費行動に出たくなるのは人情といえるが、一説によれば浮かれ気分で購入するとたいていは後悔するモノが20もあるという。
●ボート
ボートの購入は富裕層の仲間入りをした気分にさせてくれるかもしれないが、たいていの場合、維持費のコストが想定以上で後悔する。
●タイムシェア(別荘などの共同所有)
別荘などのリゾート施設の共同オーナーになるタイムシェアだが、たいての場合は後悔するという。毎年同じ場所でバケーションを過ごすことに飽きるリスクもあれば、宿泊スケジュールをほかのオーナーと調整しなければならない場合もある。
●長期保障
電気製品など、メーカーによる保障期間を追加料金で延長するサービスがあるが、たいていは無駄な出費に終わって後悔するケースが多い。
●デスクトップPC
特定の仕事やゲームなどに必要であればその限りではないが、自宅での私用目的でデスクトップPCを購入すると後悔する可能性が高いという。
●DVD
感動した名作映画などDVDで手元に残しておきたい作品があったりもするが、ストリーミング配信サービスが充実してきた今日、DVDの必要性はますます低くなってきている。
●キャンプ用品
もちろんキャンプが趣味であれば必要なキャンプ用品の数々だが、たいていは宝の持ち腐れになる。
●ビデオカメラ
重要なイベントなどに備えて本格的なビデオカメラを購入したい気持ちはわかるが、たいていはその後の出番はあまりないということだ。
●プリンター
自宅にプリンターがあれば確かに便利だが、ペーパーレス化が進んだ今日、ますますその重要性は低くなっている。今はコンビニの複合コピー機も機能が充実しており、各種のプリントサービスもある。
●万歩計
運動習慣をチェックしようと万歩計を腰に装着する生活をはじめてみても、その多くは続かないという。スマホの万歩計アプリを使ったほうが良さそうだ。
●トレーニングマシン
ジムの年会費を考えれば、自宅にフィットネスバイクを導入しようという案が浮かぶが、たいていは無用の長物と化す。
●調理機器
もちろん炊飯器や電子レンジなどはキッチンに欠かせないものだが、一方で餅つき機やエスプレッソマシンなど、何回か使ってそのままキッチン棚の“肥やし”になってしまう機器も少なくない。
●プール、バブルバス
代表的な富裕層の買い物だが、プール、バブルバスの導入はたいてい後悔するということだ。
●ピアノ
ピアニストなら必要なピアノも、興味本位での購入はその占有面積の点からも後悔のリスクが高い。
●高級陶磁器
高級な陶磁器は心理的にあまり普段使いにはできず、これも宝の持ち腐れになる。
●豪華な結婚式
もちろん当人たちが満足できれば何の問題もないが、金を惜しまない豪華な結婚式は後から考えて後悔するケースが多い。
●高価な婚約指輪
もちろんこれも当人たちの気持ちの問題だが、多くのケースで高価な婚約指輪は後から考えると後悔するという。
●コレクションアイテム
フィギアやぬいぐるみ、バッジやTシャツなどコレクションはアイテムは数多いが、多くのケースで後悔の種になる。
●ベビー用品
もちろん必需品も多いが、後からよく考えてみると散財に繋がるアイテムも少なくない。
●大盛りのデザート
“爆盛り”のデザートはもちろん“ウケ狙い”で注文してもよいが、フードファイターでもない限りたいてい後悔するという。
●日用品でクレジットカードを使うこと
これも消費者の計画性が問われる案件になるが、日用品をクレジットカードで購入することで総額が把握できなくなり、決して少なくない人々が後から後悔する経験をしている。
■お金をかけるべきものとかけるべきでないもの
お金をドブに捨てるような消費に陥りたくはないものだが、お金をかけるべきものとかけるべきでないものがあることをトラベルライターのマージリン・マッサー氏が解説している。
●お金をかけるべきではないもの
1.家電製品:必要以上の機能がないベーシックで実用的な家電製品を選びたい。最新型には所有欲が満たされるが、そのぶん数年経てば色あせて見えてくるだろう。
2.インテリア:インテリアも実用性重視でベーシックなものを選ぶべきである。凝ったデザインにすればそのぶん経年劣化が目立つ。
3.車:車が趣味でない限りは、同じく実用性重視を第一に選びたい。
4.ファッション:ファッションもまた実用性、機能性を最優先に選びたいものだ。
5.ジュエリー、腕時計:普通の消費者にとって高価なブランド品を選ぶ必要はまったくない。適切な価格で見栄えのする製品はいくらでもあるだろう。
●お金をかけるべきもの
1.教育:身につけた技能やスキルはまさにお金では買えないものである。身につけたい技能があれば学習に相応のお金をかけてもいいのだろう。
2.旅行の機会:旅の思い出は人生を充実させる。決して高級ホテルに泊まるということではなく、旅をする機会を数多く持てるようにお金を配分してみたい。
3.楽器演奏:何らかの楽器が演奏できることもまた人生を充実させるだろう。新しい趣味をはじめてみたいという時など、楽器演奏の習得を目指してみるのも有意義なお金の使い方になる。
4.読書:読書もまた人生を充実させ、新たな発想の源にもなる。読みたいと思う本には気兼ねなく代価を支払いたいものである。
5.食:食もまた人生を充実させる。未知の料理を食べる体験や、自分で料理をしてみる体験は食文化の理解を深め、人生の幅を広げるだろう。食にお金をかければそれに見合う体験が待っている。
■貯蓄体質になるための5つのポイント
この世にはお金をかけるに値するものがある以上、普段の生活では無駄遣いを慎んでお金を蓄えていきたいものである。ではどうすれば無理することなく効果的にお金を貯められるのか。ライターでジャーナリストケビン・ディッキンソン氏が現実的で効果的な貯蓄のポイントを5つ解説している。
●カードで分割払いをしない
クレジットカードがあればいとも簡単に分割払いやリボ払いが可能だが、細かく徴収される金利ほどバカらしいものはない。
アメリカではカードローンの金利だけを毎月払い借金の元本がほとんど減らないという人々がかなり多く存在している。こうした状態ではお金が貯まるはずがない。
●運動をする
意外というべきなのか、運動はエコノミーな活動になるという。その最大のアドバンテージは運動の習慣で健康状態が向上し医療費が抑えられることだ。
2016年に「Journal of the American Heart Association」で発表された研究では、1日30分、週5日の運動習慣で1年の医療費を5万6000円(500ドル)削ることができるということだ。
すでに心血管疾患の症状のある者についてはさらに顕著で、運動習慣があれば28万円(2500ドル)もの医療費がカットできるという。
●交通費の抑制
ウォーキング、ランニング、サイクリングは運動になるばかりでなく自動車の利用が減り交通費の削減にも繋がる。自動車の利用が減れば当然ながら走行距離があまり増えず、売却する際には買い取り価格が高くなる。
そしてもちろん環境にも優しくまさに自分にとっても地球にとっても“ウィンウィン”の解決策になるだろう。
●外食、テイクアウトの抑制
原則的に外食、テイクアウトをしない食生活を心がけたい。家から弁当を持参し、お茶なども水筒に入れて携行することで大幅に日々の支出を減らすことができる。
●スーパーマーケットの販売戦略を良く理解する
スーパーマーケットの売り場は実際にあの手この手で消費を促していることを良く理解することが重要だ。商品の陳列方法だけでなく、セール情報もまたお徳感を感じさせつつ消費を促していると解釈すべきである。
スーパーマーケットをはじめとする売り場に訪れる回数をなるべく減らし、滞在時間をなるべく短くするこことを心がけたい。そして空腹な状態で行かないことも重要である。
もちろん節約と節制ばかりが目的ではなく、人生を大いに楽しむ時間を充実させるためにも、無駄な出費は避けたいものである。
文=仲田しんじ
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