不倫するタイプかどうかを見極める簡単な方法とは?

サイコロジー

 有名人や政治家の不倫報道が絶えないが、浮気をする可能性の高いパートナーにはどんな徴候があるのだろうか。これを占う明快な指標として、義理の親や家族との関係が挙げられることが最近の調査で報告されている。義父母と親密な仲になろうとしないパートナーは不倫をする可能性が高いというのだ。

■浮気者の75%が義父母と親交を深めることに興味がない

 パートナーの両親とはぜひとも仲良くしたいものだが、その一方でプレッシャーや気まずさを感じたりすることがあるかもしれない。義理の両親のほうから気さくに接してくれれば願ったり叶ったりだが、そこは人間なので相性の問題もあるだろう。

 そしてもし、パートナーが相手方の親や家族とあまり親密になろうとしない場合、現に浮気をしているか、または将来浮気をする可能性が高いことが、カナダに本社を置く“不倫サイト”である「アシュレイ・マディソン(Ashley Madison)」の調査で明らかになっている。

 ご存知の方も多いようにアシュレイ・マディソンは既婚者向けのマッチングサービスであり、結果的にその出会いは不倫ということになる。つまり同サービスの会員を調査することは、不倫をする者の実像を浮き彫りにするものでもあるのだ。

 1400人の会員からの回答を収集して分析したところ、大多数は義理の親や家族が好きであると回答してはいるものの、61%は親密な関係を築けていないことを認めている。

 本音を探ると、回答者の75%は義理の親や家族と親密な関係を築くことに興味がないと答え、回答者の半数は義理の親や家族と多くても年に一度しか会っていないと報告している。

 そして回答者の85%は義理の家族に自分がどのように思われているのかあまり気にしていないと答えている。したがってもし離婚になったとしても相手の家族に悪いという意識はあまりないことになる。それだけにもし危機に直面した場合は離婚しやすいのだろう。

 自覚するしないに関わらず浮気をする者は、将来の最悪の事態をどこかで覚悟しているからこそ、相手の家族と距離をとっていると説明できるのかもしれない。誤解されないためには(!?)義父母と仲良くしたほうがよさそうだ。

■不倫についての8つの科学的事実

 義理の家族への向き合い方で不倫や浮気を占うことができそうなのだが、ほかにも不倫についての8つの科学的事実があることをライターのアマンダ・シャテル氏が解説している。

●浮気者はロック好きである可能性が高い
 ある調査によれば、不倫をする者の41%がロックが最も好きな音楽ジャンルであると回答している。ちなみにポップスは16%、カントリーが11%、クラシックが7%で、ラップ&ヒップホップはわずか2%であるということだ。

●女性の不倫は破局に向かいやすい
 これまでの研究で不倫の動機において、男性は性的欲求を満たす目的で行なう傾向があるのに対し、女性は精神的な欠落感を補うために行なう傾向があることが明らかになっている。したがって女性の不倫は“気持ちの問題”であることから、破局を迎えやすいということになりそうだ。

●浮気者は現在の関係に幸せを感じている
 浮気がバレれば深刻な問題に発展するが、それでも不倫をする者は決して人間関係の破壊を目論んでいるわけではない。むしろバレずに続けていられる状態に幸せを感じているということだ。

 米・ラトガース大学の研究によれば、不倫している者の56%はパートナーとの関係に幸せを感じており、不倫をしている女性の34%はパートナーとの関係にじゅうぶん満足しているということだ。都合の良い考えだが、今の状態がずっと続いて欲しいと願っているのだ。

●不倫がはじまるとパートナーとのセックスも増える
 専門家によれば、ある種の人々にとって不倫は冬眠していたクマが目覚めるような体験であり、性的な活動が活発になるという。したがって結果的にパートナーとのセックスも増えてくるということだ。逆にパートナーが急にセックスを多く求めてくるようになったら、疑わしいサインということなるのかもしれない。

●女性は排卵期に浮気が多くなる
 排卵期には女性の性欲が高まるという側面もあるのだが、実際には排卵期の女性は男性から見て肉体的に魅力的に見えるので、誘われやすいことのほうが不倫の可能性を高めているという。

●男性は結婚生活を維持するために不倫をしている
 これもまた都合の良い話なのだが、ある種の男性は愛するパートナーとの結婚生活を充実したものにするために外で不倫をしているというのである。これはおそらく愛する妻を性的欲望の対象にすることによる関係悪化のリスクを作らないための“予防策”ということになるのかもしれない!?

●浮気者は身近な人々をも欺いている
 ある調査によれば不倫の85%は職場関係で起きている。そしてこうした不倫は多くの場合、配偶者ばかりでなく職場の同僚や友人にも秘密にされているのだ。したがって浮気者はパートナー以外にも多くの身近な者を欺いていることになる。

●内心ではバレることを望む浮気者もいる?
 米・ブラウン大学のスコット・ハルツマン教授によれば、ある種の浮気者は不倫を止めたいのだが止める術を知らないという。こうした浮気者は内心では助けを求めている状態にあり、パートナーにすべてを明るみにされて救ってもらいたいという願望も抱いているというから複雑だ。

■人気者になりたくて不倫をする?

 意外にも不倫の背景にはいろいろと複雑な事情がありそうなのだが、浮気をする動機にもまた込み入った複雑な実態があるようだ。

 米・メリーランド大学をはじめとする合同研究チームが昨年に「The Journal of Sex Research」で発表した研究では、500人ものヤングアダルトにオンラインのアンケート調査を行なって不倫や浮気の実態を探っている。

 前出にもあるように多くの場合、不倫の動機は性欲だったり精神的に満たされない思いだったりするのだが、アンケートの回答によればほかにもさまざまな理由があるようだ。

「パートナーへの恋心が冷めた」

「カップル関係に熱心ではなくなった」

「自分の人気を高めてみたかった」

「いろんなタイプのセフレが欲しかった」

「酔っていてクリアに物事を考えられなかった」

「すべての浮気や不倫的行為がカップル関係の不十分さから生じると結論づけるのはおそらく間違いでしょう」と研究では言及されている。

 さらに“ビックファイブ”と呼ばれる性格特性の誠実性(Conscientiousness)が低い者は不倫をしやすく、愛着理論で言う不安定型(insecure attachment)の者もまた不倫を犯しやすいという。加えて親密な関係を避けるタイプの人々は、自尊心を高めるために不倫を試みる可能性があるということだ。

 最愛のパートナーが不倫をしていたことが分かった時、不倫された側は怒りよりも「どうして?」という疑問で頭がいっぱいになるとも言われているが、そこにはかなり複雑で入り組んだ要素がいろいろとあるようだ。

参考:「Men’s Health」、「Your Tango」、「Taylor & Francis Online」ほか

文=仲田しんじ

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