“ラブホルモン”を分泌する7つのアクティビティとは?

ライフハック

 イチャイチャするカップルを見て不快にさせられることもあるかもしれないが(!?)、当人たちにとってはいいことずくめのようだ。抱き合ってイチャイチャすることで10もの心身への好ましい影響があるという。

■イチャつきあいで得られる10の効能

 スキンシップで愛情を深められる相手がいることに感謝すべきなのだろう。イチャイチャすることで心身の健康にもたらすさまざまなメリットがあるのだ。作家でエッセイストのアリソン・レナ―氏が解説している。

●“幸せホルモン”が分泌される
 別名“幸せホルモン”とも呼ばれるオキシトシンが身体接触を伴う交流で盛んに分泌される。オキシトシンの分泌によって気分が良くなり、相手との結びつきがいっそう深まる。

●免疫力が向上する
 オキシトシンの分泌によって気分が良くなるだけでなく実際に免疫力が高まる。感染症に対する免疫力が増し、健康を良好に保つ。

●痛みを和らげる
「痛いの痛いの飛んでいけ!」という愛情に満ちた慰めは実際に効力を発する。不意に身体のどこかをぶつけた時など、愛する者から撫でさすられることでオキシトシンが盛んに分泌されて痛みのレベルが低減する。

●心臓疾患リスクが低下する
「抱き合うことはオキシトシンレベルを増加させ、相手との結びつきを深めます。この化学反応は血圧を下げ、心臓疾患リスクを減らします」とストレスマネジメントの専門家でホリスティクセラピストのキャサリン・コナーズ氏は語る。

 オキシトシンの分泌で血圧が安定し心臓の健康がより良く保たれるのである。

●社会的不安を和らげる
 社会生活の中では緊張や不安に直面することもあるが、親しい者とのスキンシップを図ることでこうした社会的な不安を和らげることができる。また本人がリラックスすることで周囲を和ませることもできるだろう。

●関係性の強化
 機会があるときにはできる限りパートナーとスキンシップを図ることで2人の関係は深まり、ストレスに満ちた社会生活をサバイバルできる。たとえ1日10分でも、最愛の人と抱き合い戯れあうことだ。

●セックスへと繋がる
 性的な意味合いを持たなくとも、パートナーとの身体接触はドーパミンが放出されて性欲を高める。抱き合うことからキス、前戯へと繋がりセックスへと及びやすくなる。

●母子の絆を深める
 カップル間の親交ばかりでなく、母乳の授乳においても母の身体にオキシトシンが最大限に分泌される。授乳によるオキシトシンは母子の絆を深め、母親の気分を落ち着かせ、その後の授乳習慣がよりスムーズになる。

●良い眠りに導く
 抱き合って眠るにしても、寝る前に抱擁を交わすだけだとしても、スキンシップでオキシトシンが放出されれば2人の絆は深まりお互いにリラックスできる。そして安心してグッスリと眠れるのだ。

●ストレスの低減
 オキシトシンはストレスから解放してくれる。パートナーとの一体感を深く感じることで、社会的な自信に繋がり心身共に良好な状態に保たれる。

 肉体的な戯れはロマンティンックなパートナーとの間にとどまらない。親しい者との握手やハグ、ペットとのジャレあいでもオキシトシンは分泌される。2人共々いっぺんに幸せになれる“オキシトシン健康法”を見逃す手はないだろう。

■口喧嘩するカップルは長生きする?

 普段はベタベタ、ラブラブのカップルとはいえ時には意見が一致せずに口論になることもあるだろう。そういう時にはむしろ口論をしたほうが問題解決が早まるケースもありそうだが、最近の研究では口ゲンカのスタイルが違うカップルは早期死亡リスクが高まるというから気になるところだ。

 パートナーに対し何か腹が立つことがあった場合、すぐに口に出して文句を言う性格の者もいれば、グッと堪えて怒りを表に出さないタイプの者もいるだろう。米・アリゾナ大学の研究チームが2018年12月に「Psychosomatic Medicine」で発表した研究では、192組を32年間にわたって追跡調査する研究で、怒りに対処するスタイルの違いが健康に及ぼす影響を探っている。

 結論から言うと、パートナー間で怒りに対処するスタイルが違っていると、早期死亡リスクが高まるのである。

 具体的にはカップルのどちらも怒りをあらわにするタイプでは夫の早期死亡リスクは24%、妻は18%である。カップルのどちらも怒りを抑え込むタイプであった場合、夫は同35%、妻は同18%である。

 しかしカップル間でタイプが違うと早期死亡リスクが急激に上昇するのだ。夫が怒りをあらわにするタイプで妻が怒りを抑え込むタイプだった場合、夫は同51%にまで高まり、妻も同36%に達する。逆に夫が抑え込むタイプで妻が怒りをあらわにするタイプだった場合、夫は同49%、妻は同28%となる。カップル間で怒りの対処の仕方が異なると、特に夫の早期死亡リスクがきわめて高まるのだ。

 怒りの対処法がカップル間で異なるということは、カップル間で解決されない意見の不一致が増え、それだけに不満も募り心身の健康に悪影響を及ぼしてくると考えられる。

 口喧嘩が多いカップルのほうが結果的に長生きしているというのは皮肉なものだが、問題を表面化してしまったほうが後々に問題を残さないということなのかもしれない。

■“ラブホルモン”を分泌する7つのアクティビティ

 もちろんする必要のない口喧嘩をしてカップルの関係に軋轢を生じさせることがないようにしたいものだ。そこで再び重要視されてくるのが“幸せホルモン”であり“ラブホルモン”であるオキシトシンだ。どうすれば日常生活の中でオキシトシンのレベルを高められるのか、その7つの方法をライターでブロガーのカリーナ・ウォルフ氏が解説している。

●音楽鑑賞
 各種の研究で音楽を聴くことでオキシトシンのレベルが上がることが報告されている。また一緒に同じ曲を聞くことで関係を深められる。カップルでのドライブデートでたっぷり音楽を聴くことは結びつきをさらに強める体験になる。

●アドベンチャー体験
 一緒にジェットコースターに乗ったり、高い場所に上ったりといったスリルを求める体験で、オキシトシンに加えてアドレナリンの分泌も盛んになり、楽しみながらカップルの関係を深めることができる。

●可愛がる
 前出の行為だが、抱き合って肌を触れ合い圧力を感じ、人肌のぬくもりを感じることでオキシトシンのレベルが上昇する。

●コンシャス・セックス
 オキシトシンを追求すれはある意味で自然にセックスへ向かうことになるのだが、精神性を高めた“コンシャス・セックス”を心がけることで、オキシトシンの分泌は天井知らずになる。また最近の研究でカップル間でオキシトシンを高める経験をするほどに、2人の性的な忠誠心が強まり浮気の確率が低くなるということだ。

●瞑想
 瞑想のように沈思黙考のプラクティスによって、“ストレスホルモン”であるコルチゾールを抑制して血圧を下げ、反対にオキシトシンのレベルを上げて感情をポジティブに保ち、喜びと平和、希望とプライドを抱かせる。

●ボランティア活動
 何か新しいことをはじめてみたいと思うならボランティア活動がお勧めだ。2013年のアメリカの研究で、定期的にボランティア活動に従事している者はオキシトシンのレベルが高いことが報告されている。またボランティア活動で困っている人々に触れることも“人生勉強”の良い機会になる。

●ちょっとしたプレゼント
 小額のちょっとしたプレゼントを定期的にパートナーに贈ることでより感情的な繋がりが深まりオキシトシンの分泌も盛んになる。

 日常生活の中でこうしたアクティビティを心がけてみることで、パートナーとの絆を深め“ラブホルモン”体質になれるようだ。

参考:「Lifehack」、「NLM」、「Bustle」ほか

文=仲田しんじ

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