サイエンスに裏打ちされたありがちな7つの“離婚のサイン”

サイコロジー

 何かと有名人の不倫や破局の報道がメディアを賑わせるものだが、ある見解によれば離婚しやすいことを知らせる“離婚のサイン”があるということだ。

■サイエンスに裏打ちされた7つの“離婚のサイン”

 破局を迎えるカップルには何か特徴があるのだろうか。サイエンスに裏打ちされた7つの“離婚のサイン”が7つあるという。

1.10代婚かあるいは32歳以上で結婚したカップル
 2015年の米・ユタ大学の研究では、共に32歳以上で結婚したカップルと、その逆に10代で結婚したカップルの離婚率が高いことを報告している。研究によればベストな結婚の時期は20代後半であるということだ。

 また歳の差も離婚率に関係していることが指摘され、歳の差1歳で3%、歳の差5歳では18%、そして歳の差10歳では39%も離婚の確率が高くなるという。

2.夫がフルタイムの仕事に就いていない
 2016年のハーバード大学の研究では、夫がフルタイムの職に就いてないカップルの翌年の離婚率は3.3%になるという。夫が正業に就いている場合では2.5%である。

 これは夫の勤務実態に関わるもので、妻の仕事の状況と離婚率には因果関係はないということだ。まだまだ伝統的な“男社会”の価値観が今の社会に残っていることが研究では指摘されている。

3.高校を卒業していない
 露骨な話にはなってしまうのだが、結果的に学歴と離婚率に関係があることが各種の統計から明らかになっている。傾向として共に学歴が高いカップルほど離婚率は低い。特に高校を卒業していないカップルだと大卒のカップルよりも30%も離婚率が高まるということだ。

4.夫婦ゲンカが多い
 米・ワシントン大学の心理学者、ジョン・ゴットマン氏によれば、離婚に繋がるカップルには4つのネガティブな要素があるという。

●軽蔑:お互いに相手を軽蔑している。
●批判:お互いに相手の性格特性に批判的である。
●防御:お互いに自分のほうが“被害者”だと主張している。
●心の壁:お互いに心の交流を避けている。

5.新婚時代に過度にラブラブだった
 168組のカップルを13年にわたって追跡調査した2001年の研究では、新婚初期に過度に“ラブラブ”だったカップルには離婚の可能性が高まってくることが報告されている。理由はある意味シンプルで、極度にラブラブな関係は年を追うごとに続けるのが難しくなってくるからだと説明できるという。

6.夫婦ゲンカを避ける
 夫婦ゲンカが多いのも離婚の徴候だが、逆にお互いに直接ぶつかり合わないように距離をとっている関係もまた離婚に繋がる兆しであるという。

 2013年の米・ミシガン州の研究では350組のカップルの関係の実態を調査して、夫があまり感情表現をしない状態は高い離婚率に繋がっていることが報告されている。また2014年の研究では、カップル間では口論になりかねない物言いよりも無言の反応をされるほうが2人の関係にダメージを及ぼすことが指摘されている。

7.自虐的でネガティブである
 2000年の研究では、95組の新婚カップルにインタビューを行い、話した内容を各要素に分け数値で評価・分析している。分析の結果、話している内容が自虐的でネガティブな度合いが高いカップルの5年以内の離婚を87.4%の確率で予測できたということだ。

 中には残酷な現実もあるのだがいずれもサンエンスに裏打ちされた“離婚のサイン”だけに、多くにとっては軽く聞き流せるものではないかもしれない!?

■高校中退者の多くが適切な医療を受けられていない

 離婚だけではない、学業を中退する兆しが最新の研究から浮き彫りになっている。高校を中退する者の多くが適切な医療を受けられていないというのだ。

 世界中で5人に1人の高校生が途中で学業を断念して中退しているという。高校中退は就業面でのリスクを負い、健康や犯罪にもネガティブな関係があるとされている。

 2017年10月に心理学系ジャーナル「Journal of Economic Psychology」で発表された研究では、英・ランカスター大学の研究チームがアメリカ国内の132の学校の9万人の生徒(グレード7~12、日本の中学・高校に相当)の調査データ(US National Longitudinal Study of Adolescents to Adult Health)を分析することで、学業と健康の関係を探っている。

 分析の結果、必要なときに適切な医療を受けられない高校生が4人に1人はいたのだが、中退者では3分の1以上がヘルスケアを受けられない状態にあったということだ。

「健康管理は一貫して重要な学業の予測因子であり、18歳以前に中退するリスクのあるティーンエイジャーを特定するために使うことができます」(研究論文より)

 医療を利用していないというのは単純に経済面の問題だけでなく、「誰に診せたらいいのか分からなかった」や「自然に治ると思った」などの判断も含む。これは疾患の長期的影響を認める能力の指標として用いることができるということだ。

 適切な医療を受けないばかりでなく、中退者の半数以上は喫煙、飲酒、薬物の摂取が常態化していて健康へのリスクをさらに高めているという。

 また中退者のパーソナリティー特性には以下のような特徴が示されている。

●誠実性の低さ
●神経症的傾向
●内向性

 研究者たちは「医療を諦めていて、誠実性が低く内向的な性格の生徒は、中退のリスクが最も高いと言えます」と述べている。学業の継続と医療環境の無視できない関係が浮き彫りになっているようだ。

参考:「Business Insider」、「ScienceDirect」ほか

文=仲田しんじ

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